WindowsPCとUSB接続したUPS2台のシステムをシャットダウンする設定方法を解説します。
※具体的には、WindowsPCにIPPをインストールして冗長構成を設定します。
はじめに
IPPのインストールやUPSとのUSB接続や検出は済んでいる前提で、設定方法を解説します。予めご了承ください。
UPS2台とPC1台構成での電源障害時があった際、PC1台と合わせてUPS2台両方を停止させるには、IPP上でUPS2台の冗長構成を組む必要があります。
また、冗長化しているUPSすべてで電源障害が発生する場合のみ、シャットダウン動作を行います。
UPS複数台のうち1台の電源障害でシャットダウン動作を行いたい場合は、IPM及びNetwork-M2をお使いください。
システム構成
UPS#1,#2をUSBケーブルでWindowsPCに接続し、WindowsPCにIPPをインストールしました。
今回は、UPS#1と#2両方に電源障害が発生した場合にUPS2台両方を停止させるため、冗長構成(オレンジ色の枠)を設定するための解説内容となります。
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IPPを使ったUPS冗長構成
デフォルトでは、冗長性設定は無効となっています。
「設定」ー「システム」を開き、「モジュールの設定」ー「モジュール設定の編集」を選択します。
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モジュール設定の編集画面で「冗長性」にチェックを入れ、「保存」を選択します。
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モジュール設定欄の冗長性:「無効」から「有効」に変更されました。
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「設定」ー「自動検出」を開き、UPS2台を選択し右クリックします。表示されるメニューから「複合デバイスのセット」を選択します。
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表示された複合デバイスのセット画面で、任意のデバイス名を入力し、「保存」を選択します。
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UPS2台を仮想的に冗長化したノード(VPS:Virtual Power Source Driver)が作成されました。
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次に、冗長構成を組んだVPSをパワーソースに変更します。
「設定」ー「シャットダウン」を開き、「パワーソースの構成」ー「パワーソースの編集」を選択します。
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パワーソースの編集画面で、さきほど作成したVPSである「VPS-CA22F121FA」を選択し、「保存」を選択します。
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これで、作成したVPSをパワーソースとすることができました。
次に、シャットダウンが開始された後、PCの停止と合わせてUPS2台の電源OFFとなるよう設定します。
「シャットダウン」を開き、「構成」ー「シャットダウン構成の編集」を選択します。
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「コンセントの遮断が有効」にチェックを入れ、保存を選択します。
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これで、PCのシャットダウンと合わせてUPS2台のシャットダウンを行う設定ができました。
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動作検証
まずは、UPS2台のうち1台への電源供給を遮断します。
UPS1台のステータスが「!」になりますが、冗長構成をとっているためシャットダウン処理は開始されません。
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もう1台のUPSへの電源供給を遮断します。これで冗長構成をとったUPSすべてに電源障害が発生したため、VPSのステータスが「!」になり、シャットダウン処理が開始されます。
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IPPで設定したシャットダウンタイマー(秒)後にPCがシャットダウンされた後、シャットダウン継続時間(秒)後にUPS2台がシャットダウンします。
これで、UPS2台すべてに電源障害が発生した際にPCとUPS2台を停止させることができました。
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おわりに
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