Eaton UPS(イートン 無停電電源装置) テクニカルブログ

【Network-M2】 停電時のUPSとServerのシャットダウン設定 Firmware 3.x.x

停電発生時にNetwork-M2が接続されたUPSとIPPがインストールされたServerをシャットダウンする設定を解説します。
(IPM2によるシャットダウンは、IPM2ページを参照してください)

※Network-M2が接続されたUPSをパワーソースにする場合、IPPはversion 1.61以上が要件になります。

システム構成

  • Server 3台
  • Eaton UPS 1台
  • Eaton Network-M2 3.1.8 1枚
  • 各ServerにIPP 1.71インストール済

UPSのシャットダウン

UPSが300秒(5分)間バッテリー運転したら、シャットダウンシーケンスに移行。シャットダウンシーケンス(180秒間)の後、出力停止。そしてUPSシャットダウン開始。(設定画面のみの掲載)
※UPSのシャットダウン設定手順は、こちらのブログで解説しています。

保護 > 停電時のシャットダウン

保護 > エージェントはシーケンスをシャットダウンします

現時点のシャットダウンタイムチャート

UPSが300秒(5分)間バッテリー運転したら、シャットダウンシーケンスに移行。シャットダウンシーケンス(180秒間)の後、出力停止。そしてUPSシャットダウン開始。

【タイムチャート】

Server 1 シャットダウン設定

サーバのシャットダウンは、IPPで設定します。
※Server 1は、シャットダウンシーケンスに移行と同時に、OSシャットダウン開始。

設定 > シャットダウン

【パワーソースの構成】

パワーソース:Network-M2が接続されたUPS
負荷セグメント:マスター出力
ログイン/パスワード:Network-M2のログイン情報

【シャットダウン構成】

Remote sequence shutdown delay:なし (UPSがシャットダウンシーケンスに移行と同時にOSシャットダウン開始)
シャットダウンタイマー:なし
シャットダウン継続期間:120 (OSシャットダウンを開始してからパワーオフになるまでの十分な時間。必要以上に大きくしないこと)
シャットダウンのタイプ:シャットダウン
シャットダウンスクリプト:空白

Network-M2のエージェントリストを見ると「Remote sequence shutdown delay」と「シャットダウン継続期間」の時間が反映されました。

Server 2 シャットダウン設定

※Server 2は、シャットダウンシーケンスに移行してから120秒間待機、OSシャットダウン開始。

設定 > シャットダウン

【パワーソースの構成】

パワーソース:Network-M2が接続されたUPS
負荷セグメント:マスター出力
ログイン/パスワード:Network-M2のログイン情報

【シャットダウン構成】

Remote sequence shutdown delay:120 (UPSがシャットダウンシーケンスに移行してから120秒後にOSシャットダウン開始)
シャットダウンタイマー:なし
シャットダウン継続期間:120 (OSシャットダウンを開始してからパワーオフになるまでの十分な時間。必要以上に大きくしないこと)
シャットダウンのタイプ:シャットダウン
シャットダウンスクリプト:空白

Network-M2のエージェントリストを見ると「Remote sequence shutdown delay」と「シャットダウン継続期間」の時間が反映されました。

Server 3 シャットダウン設定

※Server 3は、シャットダウンシーケンスに移行してから180秒間待機、OSシャットダウン開始。

設定 > シャットダウン

【パワーソースの構成】

パワーソース:Network-M2が接続されたUPS
負荷セグメント:マスター出力
ログイン/パスワード:Network-M2のログイン情報

【シャットダウン構成】

Remote sequence shutdown delay:180 (UPSがシャットダウンシーケンスに移行してから180秒後にOSシャットダウン開始)
シャットダウンタイマー:なし
シャットダウン継続期間:180 (OSシャットダウンを開始してからパワーオフになるまでの十分な時間。必要以上に大きくしないこと)
シャットダウンのタイプ:シャットダウン
シャットダウンスクリプト:空白

Network-M2のエージェントリストを見ると「Remote sequence shutdown delay」と「シャットダウン継続期間」の時間が反映されました。

IPP設定後のシャットダウンシーケンス

IPPの設定が完了したあとにNetwork-M2のエージェントを再確認します。

保護 > エージェントはシーケンスをシャットダウンします

Server1,2,3の遅延タイムとOSシャットダウンタイムが自動的に反映されます。

【タイムチャート】

UPSとServerのシャットダウンタイムチャートをまとめると下図の通り。

ローカルに180秒が設定されていますが、このタイミングでUPSが出力停止したらServerの電源が落ちてしまいます。Network-M2は、「遅延」+「OSシャットダウンタイム」の最大値を計算して、シャットダウンシーケンスを自動的に変更します。

【重要】注意事項

UPSのシャットダウンシーケンスは必要最低限とし、長く設定しないように十分注意願います。OSシャットダウン時間に影響するIPPのシャットダウン継続時間も同様です。
バッテリーランタイム ≦ シャットダウンシーケンスが成立する場合、UPSは即時シャットダウンシーケンスに移行します。

具体的な数値で説明します。
600秒(10分)間バッテリー運転が継続したら、1200秒(20分)間のシャットダウンシーケンスに移行する設定になっているとします。
この時バッテリー運転になり、バッテリーが900秒(15分)しか持たないとしたら、600秒(10分)間を待ってられません。シャットダウンに必要な時間は1200秒間(20分)と設定されています。そのため、UPSは即時シャットダウンシーケンスへ移行してシャットダウン処理を進めます。

バッテリーランタイム > シャットダウンシーケンス を常に保たなくてはなりません。

  • シャットダウンシーケンスは必要最低限の設定にする
  • UPSの負荷を減らしてバッテリーランタイムを長くする
  • UPSに拡張バッテリーを増設してバッテリーランタイムを長くする

おわりに

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