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IPM2からWindows Serverへコネクタ接続し、仮想マシン及びWidows Server(以下、Hyper-Vホスト)のシャットダウンを行う設定手順を解説します。
はじめに
IPM2の基本設定(IP設定、ライセンス適用、UPS検出など)は済んでいる前提で話が進みます。予めご了承ください。
また、IPM2をHyper-Vホストへ接続するためのWinRMの設定については、下記ブログ記事をご参照ください。
非公開: 【IPM2】Hyper-Vへのコネクタ接続に向けた手順(WinRM) | 無停電電源装置(UPS) | イートン (eaton-daitron.jp)
検証環境の構成について
本ブログ記事の作成にあたって構築した検証環境を以下に記載します。
シャットダウン対象のHyper-VホストにIPM2を配置すると、ホストをシャットダウンできないため、今回は別のハイパーバイザ上(ESXi)でIPM2を稼働させています。
停電時の仮想マシン及びHyper-Vホストのシャットダウン
停電時にシャットダウンを実行する「オートメーション」のトリガー&アクションの順序です。
※ 仮想マシンのシャットダウンを実行した時に、エラーなどでシャットダウンが完了しなかったときを踏まえて、電源オフを実施しています。
- UPSのAC停電
- 30秒待機
- UPSのAC停電が継続しているかの確認(瞬電でシャットダウン処理を開始させないため)
- 仮想マシンのシャットダウン
- 300秒待機
- 4でシャットダウンできなかった場合に備えて、仮想マシンの電源オフ
- 30秒待機
- Hyper-Vホストのシャットダウン
IPM2 オートメーション設定
IPM2にてHyper-Vの仮想マシンとホストのシャットダウンを行うオートメーション設定を行います。
IPM2にログインし、「オートメーション」ー「新規作成」ー「オートメーション」をクリックします。
<1> UPSのAC停電
「自動化名」に任意の名前を入力し、「電力の問題」を選択します。
「UPSのAC停電」を選択し、「次」をクリックします。
AC停電をトリガーとするUPSを選択し、「終了」をクリックします。
UPSのAC停電をトリガーとして設定しました。
<2> 30秒待機
「遅延タイムの設定」を選択します。
「待機時間(秒)」に”30″と入力し、「終了」をクリックします。
待機時間:30秒のアクションが追加されました。
<3> UPSのAC停電が継続しているかの確認
待機時間30秒経過後もUPSのAC停電が継続しているかを確認するために、「初期トリガーの有効性チェック」をクリックします。
「自動化を終了します」を選択し、「終了」をクリックします。
初期トリガーの有効性を確認するアクションが追加されました。
<4> 仮想マシンのシャットダウン
「ITアクション」をクリックします。
「VMアクション」を選択し、「次」をクリックします。
「ゲストをシャットダウン」を選択し、「次」をクリックします。
※ タイムアウトの値は、仮想マシンがシャットダウン完了までに必要な秒数を設定します。
「バーチャルアセットの選択」画面にて、シャットダウンする仮想マシンを選択し、「次」をクリックします。
「タイムアウト(期限切れ)後」の値を「300」に変更します。「現在の自動化を続行します(デフォルトの動作)」にチェックが入っていることを確認し、「終了」をクリックします。
仮想マシンをシャットダウンするアクションが追加されました。
<5> 300秒待機
仮想マシンシャットダウン後の待機時間を設定するため、待機時間:300秒のアクションを追加します。
「遅延タイムの設定」をクリックします。
「待機時間(秒)」に”300″と入力し、「終了」をクリックします。
待機時間:300秒のアクションが追加されました。
<6> 仮想マシンの電源オフ
仮想マシンのシャットダウンが正常動作しなかった場合に備えて、仮想マシンの電源オフアクションを追加します。
「ITアクション」を選択します。
「VMアクション」を選択し、「次」をクリックします。
「電源オフ」を選択し、「次」をクリックします。
「バーチャルアセットの選択」画面にて、電源オフする仮想マシンを選択し、「次」をクリックします。
「タイムアウト(期限切れ)後」の値を「300」に変更します。「現在の自動化を続行します(デフォルトの動作)」にチェックが入っていることを確認し、「終了」をクリックします。
仮想マシンの電源オフアクションが追加されました。
<7> 30秒待機
仮想マシン電源オフ後の待機時間を設定するため、待機時間:30秒のアクションを追加します。
「遅延タイムの設定」をクリックします。
「待機時間(秒)」に”30″と入力し、「終了」をクリックします。
待機時間:30秒のアクションが追加されました。
<8> Hyper-Vホストのシャットダウン
Hyper-Vホストのシャットダウンを行うアクションを追加します。
「ITアクション」をクリックします。
「ホストパワーアクション」を選択し、「次」をクリックします。
「シャットダウン」を選択し、「次」をクリックします。
シャットダウンするHyper-Vホストを選択し、「次」をクリックします。
「タイムアウト(期限切れ)後」の値を「300」に変更します。「現在の自動化を続行します(デフォルトの動作)」にチェックが入っていることを確認し、「終了」をクリックします。
以上で、一連のアクションが完成しました。
オートメーションのテスト1
UPSへ給電している入力電源ケーブルを抜き、電源障害を発生させます。30秒経過後に仮想マシンのシャットダウン処理が実行されます。
ゲストマシンのシャットダウン処理が完了しました。
ゲストマシンのシャットダウンが正常に完了した場合は、ゲストマシンの電源オフアクションが異常終了(X)となりますが、その場合もHyper-Vホストサーバの停止まで問題なく行うことができます。
オートメーションのテスト2
仮想マシンのシャットダウンを実行した時に、エラーなどでシャットダウンが完了しなかったケースを想定して、5の300秒待機の間に手動で仮想マシンを起動しました。
- UPSの電源障害検知
- 30秒待機
- UPSの電源障害が継続しているか確認(瞬電でシャットダウン処理を開始させないため)
- ゲストのシャットダウン
- 300秒待機(ここでゲスト手動起動)
- 4でシャットダウンできていない場合に備えて、仮想マシンの電源オフ
- 30秒待機
- ホストサーバのシャットダウン
UPSへ給電している入力電源ケーブルを抜き、電源障害を発生させます。30秒経過後に仮想マシンのシャットダウン処理が実行されます。
<1>UPSの電源障害検知でオートメーションスタート <2>30秒待機 <3>UPSの電源障害が継続しているか確認(瞬電でシャットダウン処理を開始させないため)
<4>ゲストのシャットダウン
IPM2から仮想マシンのシャットダウンが実行されました。
IPM2の画面でも、仮想マシンのシャットダウンが正常に完了しました。
<5>300秒待機(テスト2は、ここでゲスト手動起動)
今回はシャットダウン処理が正常に完了しなかった状況を再現するため、待機時間:300秒の間に手動で仮想マシンを起動します。
<6>ゲストのパワーオフ
待機時間:300秒経過後、仮想マシンの電源オフアクションが実行されます。
仮想マシンが電源オフしました。
IPM2の画面でも、電源オフアクションが正常に終了しました。
<7>30秒待機 <8>ホストサーバのシャットダウン
待機時間:30秒経過後、Hyper-Vホストにシャットダウンアクションが実行されました。
仮想マシンのシャットダウンが途中で止まったとしても、Hyper-Vホストまでシャットダウンさせることができます。
おわりに
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