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ESXi(ver8.0.2)3台の上にvSANを構築し、HA及びDRSを有効化したクラスタをIPM2.7.2を使ってシャットダウンしました。
本記事では、こちらの設定内容について解説いたします。
はじめに
IPM2の基本設定(IP設定、ライセンス適用、UPS検出など)は済んでいる前提で話が進みます。ご承知おきください。
検証環境
VMware ESXi + vSAN (DRS/HA:ON)
・ESXi 8.0.2 × 3ノード
・Vitrual Machine × 3台(vCenter Server含む)
Hyper-v Host Server(IPM2.7.2デプロイ用)
・Windows Server 2022
Eaton UPS
・9PX700 + Network-M2 Ver 3.1.8
Eaton Software
・Intelligent Power Manager 2 (IPM2) Ver 2.7.2
シャットダウンフロー (停電時)
- UPSのAC停電
- 60秒待機
- UPSのAC停電が継続しているかの確認(瞬電でシャットダウン処理を開始させないため)
- vSANクラスタの停止
- Windows Serverのシャットダウン
- UPS シャットダウン
起動フロー (復電時)
起動は手動で操作して下さい
- UPS 起動 (デフォルト設定で、UPSは自動的にPower ONになります)
- 全ノード起動 (手動で電源ボタンON、もしくは、管理ポートを使用したリモート操作)
- クラスター開始 (開始されていれば不要)
- 仮想マシンの起動
シャットダウン シーケンス
本記事の解説では、UPSの電源障害後、下記のシーケンスに沿ってシャットダウンを行います。
1分経過:vSANクラスタのシャットダウン
6分経過:Hyper-Vホストサーバのシャットダウン
10分経過:UPSのシャットダウン
IPM2からvCener Serverへのコネクタ接続と設定
IPM2にログインし、「設定」-「コネクタ」画面に移動します。
「追加」-「Vitualization」-「VMware vCenter」を選択します。
コネクタ追加のウィンドウが表示されるので、「ホスト名」にvCenter Serverのホスト名またはIPアドレスを入力し、vCenter Serverにログインするためのユーザ名・パスワードを入力します。その後、「ハイパーバイザをホストするサーバの自動作成」と「ESXi default password」にチェックを入れ、下部分のユーザ名・パスワードには、ESXiにログインする際のユーザ名・パスワードを入力します。情報入力後「保存」をクリックします。
vCenter Serverのコネクタが追加されました。
「アセット」-「Virtual Assets」の画面に移動し、vCenter Serverを含めたゲストマシンとESXiノード、クラスタが表示されていることを確認します。
「オートメーション」画面に移動し、「オートメーション設定」をクリックします。
「Cluster Shutdown」タブをクリックし、「Advanced cluster shutdown for vSphere 7.0」にチェックを入れて、「保存」をクリックします。
オートメーション設定 (自動化設定)
「オートメーション」画面に移動し、「新規作成」をクリックして「オートメーション」をクリックします。
<1> UPSのAC停電
「自動化名」に任意の名前を入力し、「電力の問題」をクリックします。
「UPSのAC停電」を選択し、「次のページ」をクリックします。
トリガーとするUPSを選択して、「終了」をクリックします。
UPSのAC停電をトリガーとして設定しました。
<2> 60秒待機
「遅延タイムの設定」を選択します。
「待機時間(秒)」に”60″と入力し、「終了」をクリックします。
待機時間:60秒のアクションが追加されました。
<3> UPSのAC停電が継続しているかの確認
待機時間60秒経過後もUPSのAC停電が継続しているかを確認するために、「初期トリガーの有効性チェック」をクリックします。
「自動化を終了します」を選択し、「終了」をクリックします。
初期トリガーの有効性を確認するアクションが追加されました。
<4> vSANクラスタのシャットダウン
「ITアクション」をクリックします。
「Cluster Power Action」を選択し、「次のページ」をクリックします。
「クラスタのシャットダウン」にチェックを入れ、「次のページ」をクリックします。
「シャットダウンするクラスターを選択します」欄の「CLUSTER」にチェックを入れ、「次のページ」をクリックします。
「Select conditional actions:」欄にて、「現在の自動化を続行します(デフォルトの動作)」にチェックを入れます。
「Action Timeout」欄のタイムアウト(期限切れ)後を「300」セカンドに変更し、「終了」をクリックします。
vSANクラスタのシャットダウンを行うアクションが追加されました。
<5>Windows Serverのシャットダウン
「ITアクション」をクリックします。
「Server Action」にチェックを入れ、「次のページ」をクリックします。
「私がしたい行動は次の通りです。」欄の「SSH」にチェックを入れ、「次のページ」をクリックします。
「SSH設定」の欄にて、下記の通り設定値を入力し「次のページ」をクリックします。
サーバのホスト名:Hyper-VホストサーバのIPアドレスまたはホスト名(当記事では192.168.20.11)
サーバのポート:22
Credential:Hyper-Vホストサーバにログインする資格情報を入力
SSHコマンド:shutdown -s -t 10
「Select conditional actions:」欄にて、「現在の自動化を続行します(デフォルトの動作)」にチェックを入れます。
「Action Timeout」欄のタイムアウト(期限切れ)後を「180」セカンドに変更し、「終了」をクリックします。
Windows Serverのシャットダウンを行うアクションが追加されました。
「保存」をクリックします。
オートメーション設定の「vSAN_Cluster_Shutdown」が作成されました。
「Status」欄のボタンをクリックして、有効化します。
シャットダウンテスト
UPSへ給電している入力電源ケーブルを抜き、電源障害を発生させます。
60秒経過後にvSANクラスタのシャットダウンが開始されます。
クラスタのシャットダウンが開始されると、vSANクラスタのHA無効化処理、仮想マシンのシャットダウンなどが開始されます。
その後、vCLSの削除が実行され、ホストのシャットダウン処理が開始されます。
クラスタのシャットダウン開始から5分経過後(UPS電源障害から6分後)に、Hyper-VホストサーバであるWindows Serverが停止します。
vSANクラスタシャットダウン時のタイムアウトについて
IPM2.7.2からvSANクラスタのシャットダウンアクションを実行すると、「タイムアウト」となってしまうことがありますが、実際のクラスタシャットダウンアクションは正常に完了します。
vSANクラスタ起動後の注意点
IPM2からvSANクラスタをシャットダウンした後、HAがOFFのままになっていることがあります。
その場合はお手数ですが、手動でHAをONにしていただきますようお願いします。また、起動後にHAが動作しているかの確認も併せてお願いいたします。
おわりに
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