UPSがOnline modeで停電が発生した後に、商用電源が回復(復電)した時の出力制御を解説します。
Forced reboot, Auto restart とは
下図はシャットダウン設定の解説で使用したタイムチャートです。
シャットダウンシーケンスが始まる前【黄色の時】に商用電源が回復したら、UPSはOnline modeに戻り、何も行いません。
<Forced reboot>
シャットダウンシーケンス中【オレンジ色の時】に商用電源が回復した時のUPSの出力(Output)制御です。
有効:最後までシャットダウンシーケンスを実行します。UPSは一度Output OFFになり、10秒後にOutput ONになります。
無効:最後までシャットダウンシーケンスを実行します。UPSはOutput ONのままです。
※ 出力(Output)が10秒間オフになるか、ならないのかの差です。サーバーのAC Power Recoveryを自動起動するように設定している場合、Forced rebootを有効にすれば電源供給がOFF/ONされるためサーバーは起動しますが、Forced rebootを無効にすると電源供給がONのままなのでサーバーは起動しません。
<Auto restart>
シャットダウンシーケンスが終了し、UPSが完全停止した後【赤色の時】に商用電源が回復した時のUPSの出力(Output)制御です。
有効:自動的にOnline mode(Output ON)に切り替わります。
無効:Standby mode(Output OFF)のままです。手動でOn/Offボタンを押してOnline modeに切り替える必要があります。
Forced reboot 設定
保護 > 停電時のシャットダウン
画面一番下のユーティリティが戻った場合:
[終了までシャットダウンシーケンスを実行してから、再起動します(強制再起動)]にチェックを入れると、Forced rebootは[有効]になります。
Auto restart 設定
[バッテリー容量を超えた場合は、UPSを自動的に再起動します]にチェックを入れると、Auto restartは[有効]になります。
バッテリー容量が閾値(%)まで回復を待ってからPower ONしたい場合、0%から任意%に変更します。
Master GroupとGroup 1とGroup 2は、バッテリー容量が閾値(%)に到達した時を基準として、それぞれ何秒後にPower ONするか設定します。
Master Groupにスイッチ、Group 1にストレージ、Group 2にサーバを接続すると、スイッチ → ストレージ → サーバ の順に電源を供給する事ができます。
【画像の設定】バッテリー容量が80%以上回復したら出力開始。Master Groupは80%超えと同時にPower ON。Group 1は80%超えてから60秒後にPower ON。Group 2は80%超えてから300秒後にPower ON。
おわりに
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