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【Network-M2/M3】 CLIを使った設定の保存と復元

Network-M2/M3の設定をファイル(.json)として保存&復元することができます。万が一のカード故障、以前設定した内容に戻したい場合に備えて、運用開始前と設定変更後(都度)に設定ファイルの保存を推奨します。本記事は、CLI(SSH)にて上記作業をWindows端末で行う解説記事です。

※ 設定ファイルの[暗号化パスフレーズ]と、Network-M2/M3の[ログインパスワード]は別物です。

条件

設定ファイルを用いて復元できるのは、保存元・復元先が同一製品かつ同一ファームウェアVerである必要があります。
また、Network-M2とNetwork-M3間で設定ファイルの互換性はありません。

事前準備

Windows端末からCLI(SSH)を利用して設定ファイル(.json)を保存・復元するには[PuTTY]というソフトウェアが必要です。事前にインストールしておいてください。
ご参考:Download PuTTY – a free SSH and telnet client for Windows

事前のログイン操作

設定ファイルの保存・復元をCLI(SSH)で行うにあたって、putty.exeを起動し対象Network-M2/M3へログインしておく必要があります。

[PuTTY]のインストールフォルダに移動し、[putty.exe]を起動します。

[Host Name]の欄にNetwork-M2/M3のIPアドレスを入力し、[Open]をクリックします。

警告画面が表示されたら、[Accept]をクリックします。

ログインユーザ:adminとパスワードを入力し、Network-M2/M3カードへログインします。
※パスワード未設定や期限切れの場合は、現在のパスワード→現在のパスワード→新しいパスワード→新しいパスワードの順で入力してください。

ログインに成功したら、[logout]コマンドを入力し、Putty.exeを終了します。

CLIでの設定保存

コマンドプロンプトを開き、[PuTTY]インストールフォルダに移動します。

下記コマンドを実行します。
コマンド:plink (ユーザID)@(NetworkカードのIPアドレス/ホスト名) -pw (Networkカードへのログインパスワード) -batch save_configuration -p (暗号化パスフレーズ) > (設定保存先フォルダ/ファイル名.json)
コマンド実行後、赤枠内のメッセージが表示されます。

設定ファイルの保存先フォルダに.jsonファイルが生成されていることを確認します。

以上で、CLIを用いた設定保存は完了です。

CLIでの設定復元

コマンドプロンプトを開き、[PuTTY]インストールフォルダに移動します。

下記コマンドを実行します。
コマンド:type (設定保存先フォルダ/ファイル名.json) | plink (ユーザ名)@(NetworkカードのIPアドレス/ホスト名) -pw (Networkカードへのログインパスワード) -batch restore_configuration -p (暗号化パスフレーズ)
コマンド実行後、赤枠内のメッセージが表示されます。

設定ファイルから設定内容が復元されます。

以上で、CLIを用いた設定の復元は完了です。

設定ファイル(.json)の編集

設定ファイルを編集することで、任意の設定を復元させることが可能です。
今回は、ホスト名の上書きをしたくない場合の編集内容についてご紹介します。

VSCodeなどのエディタソフトを利用し、設定ファイル(.json)を開きます。
160行名の”hostname:”~~がホスト名の値です。
※Network-M3は353行目です。

160行目の”hostname:”~~を行ごと削除します。

設定ファイル(.json)を保存します。編集した設定ファイル(.json)を使って、設定を復元します。
復元後はIPV4の設定が「手動」に切り替わっていますが、ホスト名(FQDN)の欄は上書きされず、そのままの状態で設定が復元されます。

そのほかの項目については、Network-M2/M3のユーザガイドを参照してください。

おわりに

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