Eaton UPS(イートン 無停電電源装置) テクニカルブログ

【IPM2】SSHコマンドを使ったバックアップ・リストア

SSHコマンドを使ってIPM2のバックアップ・リストアを行いました。この記事では、その方法を解説いたします。
※基本的にGUIでのバックアップリストアを推奨いたします。GUIへのログインができない場合にご活用ください。
GUIでのバックアップ・リストア手順はこちら→【IPM2】設定の保存と復元(セーブ&リストア) | 無停電電源装置(UPS) | イートン

はじめに

IPM2の基本設定(IP設定、ライセンス適用、UPS検出など)は完了している前提で話が進みます。ご承知おきください。
また、再デプロイ→リストアの後ライセンスの再適用が必要です。ライセンス再適用には、ライセンスのリセットが必要です。弊社までご連絡ください。

バックアップ・リストアフロー

1.既存IPM2のバックアップ取得
2.既存IPM2のバックアップファイルのダウンロード
3.既存IPM2のシャットダウン、新規IPM2のデプロイ、初期設定
4.新規IPM2を既存IPM2のバックアップファイルでリストア
5.新規IPM2にライセンス適用、既存IPM2の削除

既存IPM2のバックアップ取得

既存IPM2にSSHでログインします。(本記事ではTeraTermを利用します。)

下記のコマンド実行します。

fty-srr-cmd save -p myPassphrase -f /tmp/my-save.json

[myPassphrase]はリストアする際に使用する任意のパスワードです。
[my-save.json]はバックアップファイルの名前です。任意で設定してください。(拡張子は.jsonとなります。)

「Request status : success」と表示されれば、バックアップファイルの取得が完了しています。既存IPM2からログアウトしてください。

既存IPM2のバックアップファイルのダウンロード

既存IPM2にFTP接続を行います。(本記事では、WinSCPを利用します。)

既存IPM2の「/tmp」フォルダから「testsave.json」(既存IPM2バックアップファイル)をコピーします。

作業端末に「testsave.json」(既存IPM2バックアップファイル)が保存されていることを確認します。

既存IPM2のシャットダウン、新規IPM2のデプロイ、初期設定

既存のIPM2をシャットダウンして、新規でIPM2をデプロイします。
IPM2初回ログイン時の手順(初期設定)は、下記の記事を参考にしてください。
【IPM2】初回ログイン | 無停電電源装置(UPS) | イートン

新規IPM2を既存IPM2のバックアップファイルでリストア

「testsave.json」(既存IPM2バックアップファイル)を新規IPM2にアップロードします。
新規IPM2にFTP接続を行い、「testsave.json」をアップロードします。(本記事では、WinSCPを利用します。)

新規IPM2にSSHでログインして、下記コマンドを実行します。(本記事ではTeraTermを利用します。)

fty-srr-cmd restore -p myPassphrase -pwd myLogginPassord -f /tmp/my-save.json

※[myLogginPassord]は新規IPM2にログインする際のパスワードです。

しばらく待つと、下記のように[Success]と表示されます。

リストアコマンドが実行されてしばらくすると、新規IPM2が再起動されます。

IPM2の再起動が完了したら、ログインします。(※既存IPM2のIPアドレスに復旧されています。)
オートメーションが無効化されていますので、必要なアクションを有効化してください。

以上で、バックアップ・リストア作業は完了です。

他の設定値が復元されていることを確認し、ライセンスの登録を行ってください。ライセンスの登録がすぐにできない場合でも、60日間利用可能です。
新規IPM2のライセンス適用が完了してから、既存IPM2の削除を行ってください。
※再デプロイ後、既存IPM2にライセンスが紐づいているため紐づけの解除が必要です。Activation IDを弊社までご連絡ください。

おわりに

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