Oracle Solaris 10のシャットダウンソフトは、Eaton NetWatchというUPS管理ソフトを使用します。
IPP/IPMと違い、全てコマンドで操作する事になるため、詳細に解説します。よろしくお願いします。
事前準備
NetWatchをインストールする前に、Eaton UPSを設置してネットワークカードのIPアドレス設定まで完了しておきます。
Solaris 10のサーバからネットワークカードに対して、pingが通る事を確認して下さい。
ダウンロード
NetWatch 5.0.0は、Eaton社のWebページからダウンロードします。
http://powerquality.eaton.com/Support/Software-Drivers/default.asp?cx=3
View a complete listing of our software & firmware products をクリック。
Eaton NetWatch Software Version 5.0.0 の Download NetWatch をクリック。
Eaton社から初めてソフトウェアorファームウェアをダウンロードする場合は、こちらのブログを参照願います。
NetWatch_501_unix.tarをダウンロードします。
ダウンロードしたファイルを任意の場所に置きます。
インストール
インストールは、rootアカウント(管理者権限)で行います。
この手順解説では /eaton にNetWatch_501_unix.tarファイルを置きました。
コンソールで次のコマンドを実行します。
# tar -xvf NetWatch_501_unix.tar install.sh
コンソールで次のコマンドを実行します。
# ./install.sh
インストール開始の確認です。
Continue installation? (y/n) [y]は、yを入力してエンター。
Automatically run EATON | Powerware NetWatch on startup? (y/n) [y]は、yを入力してエンター。
Are these installation parameters acceptable? (y/n) [y]は、yを入力してエンター。
インストールが実行されます。
設定モードのトップメニューが表示されます。
ネットワークカードを検出するため、1を入力してエンター。
同セグメントに存在するEaton UPSが表示されます。
続いて、2を入力してエンター。
パワーソース(電源供給元)にしたいUPSのIPアドレスを入力してエンター。
※NetWatchは、冗長構成(複数のUPSをパワーソース)にする事ができません。
UPSのコンセントグループを指定します。
UPS背面を目視で確認して、サーバーの電源ケーブルがMasterグループに接続されていたら、1を入力してエンター。Group1なら、2を入力してエンター。Group2なら、3を入力してエンター。
パワーソースとなるUPSとそのコンセントグループまで設定できました。
Shutdown Typeを設定するので、1を入力してエンター。
Shutdown Optionが3つ表示されます。
一定時間バッテリー稼働したらシャットダウンを開始させる場合、1を入力してエンター。
Shutdown Typeが 1 (Time On Battery)に変更された事を確認します。
シャットダウンタイマーがデフォルトで5分に設定されています。
変更する場合は、2を入力してエンター。
5分のままで良ければ、0を入力してエンター。メニューから抜けます。
設定したいシャットダウンタイマー(分)を入力してエンター。
入力した数値がシャットダウンタイマーとして反映された事を確認します。
0を入力してエンター。メニューから抜けます。
NetWatch インストール成功のメッセージが表示されます。
モニタリング開始のメッセージが表示されます。
シャットダウンテスト
UPSの電源ケーブルを抜くと、カウントダウンが始まります。
カウントダウン中に復電しないと、システムはシャットダウンします。
サービス停止
NetWatchのサービスを停止する場合、コンソールで次のコマンドを実行します。
# /usr/Powerware/NetWatch/netwatch.init stop
サービスが停止されました。
サービス開始
NetWatchのサービスを開始する場合、コンソールで次のコマンドを実行します。
# /usr/Powerware/NetWatch/netwatch.init start
サービスが開始されました。
アンインストール
NetWatchをアンインストールする場合、コンソールで次のコマンドを実行します。
# /usr/Powerware/NetWatch/uninstall.sh
アンインストールの確認です。
実行するならエンター。中止するなら、nを入力してエンター。
NetWatchはアンインストールされました。
最後に
Eaton UPSとOracle Solaris 10の連動シャットダウン検証のために、富士通株式会社様からUNIXサーバ「SPARC M10-1」を検証機として貸出して頂きました。誠に有難うございました。この場を借りて、厚くお礼申し上げます。
UNIXサーバ SPARC M10-1
http://www.fujitsu.com/jp/products/computing/servers/unix/sparc/lineup/m10-1/
以上、村田@ダイトロンがお届けしました。