Tera Termのマクロをタスクスケジューラで実行する手順を解説します。
この手順だと、ユーザーがログオンしているかどうかにかかわらず実行します。つまり、ログオフ時でもTera Term マクロが動作します。
はじめに
- Tera Termのインストール手順は省略します。
- 解説に登場するマクロ(.ttl)は、動作確認のために作成した極めて単純なマクロです。
検証環境
Windows Server 2016
- Tera Term Version 4.104
- Eaton IPM with Silver License
Nutanix Community Edition
- Nutanix AHV version NUTANIX 20180425.199 x3node
- Nutanix CVM x3node
- 仮想マシン x1VM
Tera Term マクロ
タスク スケジューラで実行したいマクロ(.ttl)をご用意ください。また、用意したマクロが手動(ダブルクリックなど)で正常に動作する事を確認してください。
本解説ではサンプルとして、「Nutanix aCLIを使用して仮想マシン1台をパワーオフする」だけのttlを掲載しています。このマクロの中身の良し悪しについては、ご容赦願います。
c:\scripts\vm_eaton_poweroff.ttl
connect '192.168.10.5:22 /ssh /auth=password /user=nutanix /passwd=nutanix/4u' /I
pause 5
sendln 'acli'
pause 5
sendln 'vm.off eaton'
pause 5
sendln 'exit'
pause 5
sendln 'exit'
タスク スケジューラ
タスク スケジューラを起動します。
[Windowsキー]+Rを押して、「taskschd.msc」と入力します。
タスクの作成(R)を選択します。
【全般】
名前:任意 (例:eaton_power_off)
セキュリティオプション:
[ユーザーがログオンしているかどうかにかかわらず実行する]を選択します
[最上位の特権で実行する]にチェックを入れます
構成:[Windows Server 2003、XP、2000] を選択します。
※ログオフ時でも実行させたい場合、必ず変更してください。
【トリガー】
本解説では、UPS管理ソフトウェアがトリガーになるため設定していません。
【操作】
[新規]を押します
参照を押します
TeraTermのttpmacro.exeを設定します
引数の追加 (オプション)を編集します
/V を先頭に入れて、ttlファイルの絶対パスを入力します
OKを押します
操作にプログラムの開始が1つ追加されました
【条件】
[コンピューターを AC 電源で使用している場合のみタスクを開始する] のチェックを外します
※停電時もこのタスクを実行したいため、チェックを外しています
【設定】
特に変更する必要はありません。
右下のOKを押します
アカウント情報を求められたら、ユーザー名とパスワードを入力します
タスクが完成しました
ログオフで動作するかの確認準備
「ログオフ状態で作成したタスク スケジューラ及びTera Termマクロが動作するのか」、これを確認する準備をします。
具体的には、停電してUPSが60秒間バッテリー運転したら、ログオフ状態でUPS管理ソフトウェアが作成したタスクを実行する事です。
※ UPS管理ソフトウェア IPM の手順は省略します。設定の完成版のみ掲載します。
構成ポリシー 完成版
アクション 完成版
動作テスト
Tera TermとIPMがインストールされたマシン(画像の右側)はログオフ状態です。
Nutanixの仮想マシン(画像の左側)は起動しています。
UPSの電源ケーブルを抜いて1分経過すると、Nutanixの仮想マシンはパワーオフしました。
この事から、Eaton IPM → タスク スケジューラ → Tera Term → Nutanix aCLI → Nutanixの操作 がログオフの状態で実行されたと言えます。
おわりに
ログオフの状態で、Tera Termのマクロをタスク スケジューラで実行する手順を解説しました。
以上、村田@ダイトロンがお届けしました。